人工膝関節全置換術(TKR)

変形性膝関節症について

若い時に滑らかだった軟骨が年齢を重ねるとすり減っていき、表面がデコボコしてきます。
この状態を変形性膝関節症 といいます。
はっきりとした原因が無く進行する事もありますが、肥満や筋力低下、また以前に膝を怪我した事のある方は通常よりも早く進行する場合があります。


症状

歩き始めの痛みや階段の昇り降りの時の痛みから始まり、変形が進行すると、関節が固まったり歩行困難な状態をきたします。


治療の必要性

膝の障害を放っておくと痛みや変形が強くなり、歩行が難しくなったり膝の動きが悪くなったりします。
治療は、日常生活の負担をなるべく軽くする目的で行います。


治療方法

治療方法は、保存療法と手術療法に分かれます。
保存療法はリハビリを行いながら膝周囲の筋力を鍛えたり、関節の柔軟性を獲得する方法や関節注射で傷んだ軟骨を保護する方法です。
保存療法で改善が見込めない重度の変形に対しては、手術療法が選択されます。

 


 

入院中のリハビリテーション

歩行訓練

  • 膝関節の痛みや関節可動域や筋力を確認しながら歩行訓練が開始されます。
  • 歩行は歩行器から開始し、運動機能に合わせてT字杖、杖無しでの歩行へと移行していきます。
術後 3日目 両松葉杖 獲得
術後 7日目 片松葉杖 獲得 
術後 10日目 独歩 獲得

※こちらは、おおよその目安です。個人の状態によって異なります。

その他

  • 階段昇降訓練、床上動作訓練、屋外歩行訓練などの退院後の環境に応じた日常生活動作訓練を行っていきます。
  • 自主トレーニング・アイシングの指導も行っていきます。

退院後のリハビリテーション

TKR友の会

手術を受けるのはとても不安だと思います。
当院では人工膝関節置換術を受けた患者様同士で交流が図れるイベントを定期的におこなっております。
術後3~4ヶ月も経つと、痛みも徐々になくなり活動レベルもあがってきます。
手術された皆さんが痛みなく生活できる喜びを感じ、歩ける自信を持っていただくことを目的として、日帰りツアー、グランドゴルフ大会、料理教室などを開催しています。

一緒に頑張ってリハビリを続けていきましょう。